惑星のさみだれ 8巻のレビューや感想(ネタバレ含む)

[著:がく(副管理人)]

惑星(ほし)のさみだれ8巻のレビューです。
クライマックスに向けて更に面白さは加速します。

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概要

泥人形も残すところあと2体。

10体目の撃破により、ふくろうの騎士が幻獣にクラスチェンジし、幻獣の3騎士も揃う。 そして成長した夕日に試練が与えられる・・・。

夕日の試練の話もいいですし、
11体目の泥人形との戦いと風巻さんの話も大好きな巻です。

良かった点

夕日の試練においては夕日の成長の成果が見られます。
あのヘタレだった男が良くここまで来たなと。
試練の過程で現れる懐かしの人物も嬉しい演出ですね。

また風巻さんが特殊能力で生成する泥人形(味方の方)に対して
悩んだ上で結果を出す過程も面白いです。

変幻自在で非常に強い11体目との決着のシーンも
話の落とし方の上手さを感じます。

あとはキャラ毎の小さなエピソードも非常に面白いです。

細かく触れていると書ききれないので感想部分で触れてない話もありますが、
南雲さんや白道さんの話など、それぞれに良さがあります。

悪かった点

レビュー用に捲ってたらついつい読んでしまうぐらい面白い点、でしょうか。

オススメしたい人

そろそろクライマックスですし、今更オススメもない気もしますが。

この巻単体で読んだとすると、
最初に戻った時に夕日のギャップが凄い気はしますね。

その過程を見たい人は是非最初から読んでみると、
徐々に成長している様が見れて面白いと思います。

総評

さみだれの面白さがまた存分に発揮されている巻になっていますので
読み応えは十分にあると思います。

成長した夕日の姿、風巻さんの悩む姿のその答え、11体目の泥人形などなど。

そして騎士団同士のコミュニケーションなども含め、
騎士団の間に流れる空気感みたいなものがまた心地良いです。

 

※以下ネタバレ含む感想

 

祖父の死と夕日の試練

夕日が風巻さんが悩んでる様を見て声をかけ、
一緒に体を動かしたりと、成長した一面を見せてくれます。

そして充実感に満たされているような夕日の元に
祖父が事故で死んだとの知らせが入ります。

祖父とのわだかまりなどもありながら、
それでも祖父の病気を願い事で治してもらった夕日。

その死も唐突なものでしたが、彼なりに上手く消化していますね。

ノイが夕日にかける言葉も、今までの衝突や変わっていく夕日を
一番近くで見てきただけあって深みがあります。

そして夢で祖父と別れを告げ、素直に涙を流す夕日。
その夢で現れるさみだれとアニマ。

夢でさみだれと夕日は良く会話をしていたのですが、
それはこの為の伏線でしたね。

ここでアニマから物語が終盤だとハッキリ宣言されます。

以前書いたように
明確に物語がどの位置にあるか宣言されるさみだれの特徴ですね。

アニマは夕日に試練を課し、
それを乗り越えたらヒントを与えその情報を持ち帰るように言います。

そして試練に挑む夕日が最初対峙したのはあの東雲半月でした。

半月が死ぬ前に語っていた夢で対峙した夕日というのが正にこの場面ですね。

半月が死ぬ事でなせなかった「半月を超える」という事を
新能力「バビロン」を使い、ここで夕日が果たします。

半月の再登場のさせ方が上手いですね。
最後に半月と握手を交わすシーンも素晴らしいです。

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夕日と半月が握手を交わす。この前のシーンの会話もいいです。

このあと夕日は秋谷稲近(師匠)とも出会い、
その抜けた先で地球を見下ろす場所とビスケットハンマーを見ます。

これは巻の最後に出てくる
ブルース・ドライブ・モンスターのヒントのことですね。

11体目との戦いと風巻さん

泥人形の作成に迷っていた風巻さんですが、
他の騎士団の力も借りて様々な試行錯誤をします。

そして夕日が不在の中現れる11体目。

騎士団は連携しながら上手く戦うも、その防御力に打つ手がなく、
風巻渾身の泥人形8体目も打ち砕かれます。

11体目は10日後に再戦する時に
弱いままだと騎士団の家族を襲うと残し、去ります。

風巻さんが私は好きで、彼は不思議な人柄の割に
素直に人に助けを求めたりするところがいいですね。

騎士団であれこれ知恵出したり、
夕日が先ほど書いたように穴掘り(運動)に誘ったりと
騎士団同士の良好な人間関係も見えてきます。

それぞれの特訓

11体目の宣戦布告の後、騎士団はそれぞれ特訓をします。
昴と雪待と三日月の多重領域は今後に関わる大きなものです。

そして白道さんは特訓がてら夕日にうまく近づき、夕飯に誘います。

ここの夕日と白道さんの関係も面白いですね。

さみだれと夕日の野望(地球を自らの手で砕くこと)を知って、
それと止めたいと思いながらも夕日に想いをよせる白道さん。

ここでシアの言葉をきっかけに
お互いが一旦保留にすることで上手く消化するのもいいですね。

あくまでアニムスを倒した後に、
と言うのが最後を見据えたいい結論だと思います。

11体目との再戦と決着

泥人形とは何か自問する11体目と風巻。

自問したままの11体目に対し、
結論を導き出した風巻は11体目との対決に挑む。

それぞれが特訓の成果を出しながら戦うも、
致命的なダメージを与えられない。

勝負は風巻の泥人形に委ねられ、
風巻は導き出した答えから3体の泥人形を同時に出します。

そしてそれに応える11体目。

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風巻がたどり着いた上で出した泥人形3体と11体目が交戦。どちらも感情をそのまま体現したような風貌です。

決着は風巻の泥人形3体と11体目の相打ちという形で終わり、
崩れ落ちる11体目が風巻に「泥人形とは何か?」との疑問を投げかけます。

この回答が私は非常に好きです。

「彼らはぼくの一部達だ。
 心の映し、内なるものの投影。それが泥人形、この能力。」

問答の後にそれを理解し、さよならとつぶやく11体目。

それにさよならと返す風巻と心のなかでさよならと言う太陽。
(太陽はアニムス側についているので11体目ともよく言葉を交わしていた)。

ここのシーンはさみだれの中でも個人的イチオシシーンです。

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さよならと交わす風巻と11体目と太陽。

全体通して

夕日の試練と11体目との決着の辺りは
細かい台詞回しまで含めて非常にいいものだと思います。

全てを抜き出す事は出来ませんので、
気になる方は是非マンガの方を読んでいただければ。

後は小ネタになりますが、
以前から出てきている「ビスケットハンマー」と言う単語、
そして夕日の新能力「バビロン」、

さらに8巻最後に出てくる
対ビスケットハンマー用小型天体兵器「ブルース・ドライブ・モンスター」。

これらの単語を見てピンと来る方もいるんじゃないでしょうか?

これらは全てthe pillowsの曲名が元ネタになっています。

ビスケットハンマーとバビロンでそうかなと思っていたところに
ブルースドライブモンスターでやっぱりそうかと
思った人も多いのではないでしょうか。

私はpillowsが非常に好きなので実に嬉しい元ネタでした。

あとはpillowsの「I know you」という曲の詩も
少しですがさみだれとリンクする部分があるので、
興味のある方は聞いてみるといいかも知れません。

pillowsの曲は詩を含めてさみだれと非常にマッチする感じがします。
私は両方好きなので「俺得」状態です。

 

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