惑星のさみだれ 4巻のレビューや感想(ネタバレ含む)
惑星(ほし)のさみだれ4巻のレビューです。この巻は前巻で揃った騎士達の紹介メインですね。
概要
全員が揃った獣の騎士団。それぞれが交流を深めつつ、泥人形に備えて訓練などを行なっていた。
話自体はほぼ進まずに登場したキャラクター毎のエピソードがほとんどです。この巻ぐらいから夕日が徐々に皆と打ち解けている感じがしますね。
良かった点
キャラクター紹介の回なので飛ばしてもいいと思う人も居るかも知れませんが、さみだれ的には絶対に外せない巻です。
ここでのキャラ紹介があってこそ、今後の展開の深みが増すので。
そういう意味でも上手く紹介されていて、それぞれのキャラクターに好感が持てるのが良い点ですね。
特に師匠の話は必見です。私はこのエピソードとキャラクターが非常に好きなのでさみだれは4巻からというイメージを持っています。
悪かった点
毎回言ってる気もしますが話が進まない点、でしょうか。
これは前も書きましたが、さみだれの話の展開上仕方ないことではありますが。
あとはこの巻で紹介しているキャラクターが好きかどうかで評価が別れると思います。
全員気に入らないという人は稀だと思うので、全く楽しめないことはまずないでしょう。
オススメしたい人
これからさみだれ読んでみようと思ってる人は4巻からというのもアリだと思います。
4巻で大体のキャラ紹介がされているので、ここから読んで面白ければ戻って読んでもいいですし。
後は師匠が本当にカッコイイので是非その話だけでも読んで欲しいですね。この話は私は何度も読んでるぐらい好きです。
総評
キャラクター紹介の巻の割には、というのは失礼ですが面白い巻です。
さみだれの面白さの一つが各キャラクターの味にあることがこの巻から分かると思います。
※ここからネタバレ含む感想
さてさて4巻のネタバレアリの感想です。4巻の感想というより各キャラへの感想といった感じですね。
誰が誰だかわかんねぇ!ってならないように、改めて各騎士のまとめ画像を。
ヘビの騎士白道八宵(はくどうやよい)・馬の騎士南雲宗一郎(なぐもそういちろう)
ヘビの騎士の白道さん、馬の騎士の南雲さんともに彼らの紹介といった感じですね。
白道さんの紹介ではちょっと変人のサブキャラも登場しますが。 2名とも見せ場はもうちょっと先でしょうか。
南雲さんは要所要所で大人としてのかっこ良さを出してくれます。
ネズミの騎士日下部太郎(くさかべたろう)・カマキリの騎士宙野花子(そらのはなこ)
彼らの見せ場は6巻で、さみだれの中でも屈指の人気キャラはやはり太郎君じゃないでしょうか。
6巻のネタバレになるのであまり触れませんが、6巻はさみだれの中でもかなり人気の話です、お楽しみに。
太郎がつまみを作るシーンで夕日と三日月と飲んでいますが、こういう飲み会が実に楽しそうですね。
夕日が徐々に周りと馴染みだして来る場面も増えます。 三日月と夕日のコンビもここぐらいから徐々に出てくる場面が増えます。
黒猫の騎士風巻豹(しまきひょう)・ふくろうの騎士茜太陽(あかねたいよう)
ちょっと変わり者の風巻さんの登場ですね。
太陽君を見守るところにまた違った大人のかっこ良さが見られる人物だと思います。
そして魔法使いからの誘いを断る風巻さんと、対称的に魔法使い側について登場する太陽君。
犬の騎士ルドが死ぬ間際にふくろうに気をつけろと言っていたのが繋がりますね。
しかし太陽君はまだまだ子ども、逆に言えば夕日を除くと一番の成長株なのでこれまた今後に期待!
鶏の騎士星川昴(ほしかわすばる)・亀の騎士月代雪待(つきしろゆきまち)
昴と雪待は師匠の弟子なので二人のエピソードと一緒に師匠は回想の形で登場。昴と雪待もかなり好きなキャラクターですが、ここは師匠メインで。
そして師匠。まず紹介の仕方が面白い。 夕日が落とし穴を掘っていて掘り出した物が師匠の自伝だったというね。 そして師匠のエピソードへ。
カジキマグロの騎士秋谷稲近(あきたにいなちか)
いきなり神通力に目覚めたりします、子どもの頃の師匠。アカシックレコードの掌握、と言うのはちょっとした伏線なので覚えておくといいですね。
とにかく師匠の描き方がカッコイイ。
全知を知りながら、弟子達の死で自分が全知の神ではなく無知の人と学ぶところとか。
ここの話は最後まで繋がる伏線のオンパレードだったりもしますし。 そして昴と雪待を最後の弟子とすべく現れ、教え、そして自分の死も知り死ぬべくして戦いに赴く師匠。
ここの死に様がザンくん(カジキマグロ)の台詞と相まってもう・・・もう・・・かっこよすぎる・・・。
色々と語りたいところですが、ここは是非読んで師匠のかっこ良さを体感して欲しいですね。
全体を通して
もう私は師匠だけで満足です、と言うぐらい師匠がイイ。
最後に大好きな師匠の死に際の台詞を書きだしておきます・・・
「500年生きた・・・
何でも知っていたし何でも出来た・・・
でも・・・喜びも悲しみも強さも弱さも持っていた・・・
・・・普通の・・・人間だった・・・
お前たち(昴たち)も・・・同じだ・・・
どれだけの超能力を持とうと・・・人間だ・・・
魔法使いにも伝えてくれ・・・多分・・・彼も同じだ・・・
私たちは人間だ 人間なのだよ・・・」
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2012年5月9日 | コメント/トラックバック(0) |
カテゴリー:少年画報社(ヤングキングアワーズ)
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