惑星のさみだれ 10巻の感想やレビュー(ネタバレ含む)

[著:がく(副管理人)]

遂にやってきました、惑星(ほし)のさみだれ10巻のレビューと感想です。
最終巻になります!

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概要

遂にアニムスとの決戦に勝利した獣の騎士団。

アニマとアニムスの惑星を砕く物語は終焉を迎え、
残すはさみだれの惑星を砕く物語のみ。

地球(ほし)を砕こうとするさみだれと夕日の前に
獣の騎士団が立ちはだかるが・・・?

と言うわけで堂々完結の10巻です。

さみだれの良さはこの終わり方に集約されてると言っても過言ではないくらい
特別な巻だと思います。

また著者自信がエピローグ多めと語っているぐらい
エピローグが充実しているのも特徴ですね。

良かった点

最後の展開への持って行き方、盛り上げ方が何より凄いと思います。

特にいいのが回想を交えた描き方。
この回想でさみだれの全体の構成の上手さを実感させられますね。

最終巻でかつ物語のラストゆえに
ネタバレを含まないと具体的な話がしにくいですが・・・。
毎度の事ですが詳しくは感想部分にて触れます。

またエピローグに関しても
それが蛇足に感じない作りになっているのが嬉しいところです。

作者自身が今まで様々な作品で語られなかったエピローグへの想いを抱えていたようで、さみだれではあえてエピローグを多く書いたようです。

その想いもあってか、納得の締めになっています。

悪かった点

さみだれが完結してしまう点、と言いたいところですが、
この漫画はここで終わるのも含めて全体として非常に構成が上手いと思うので、悪い点にすら挙げにくいですね。

ここで終わったからこその完成度だと理解していながら、
それでもまださみだれの世界を味わっていたかった

という矛盾した感情を抱えてしまうのがあえて挙げる悪い点でしょうか。

オススメしたい人

この最終巻があるからこそ、最初は多少面白くなくても読んでみて!と
オススメ出来る漫画です。

最終巻の面白さは間違いありませんが、これをより深く味わう為には
最初からの流れを是非読んで頂きたいですね。

後は最終巻では当然というか、
主人公である夕日の活躍・格好良さが際立っているので
夕日が好きになった方には是非。

総評

さみだれの面白さが集約されていると言っても過言ではありません。

そして最初から読んできた方なら間違い無く納得出来る、
そんな最後になっています。

是非あの感動を味わって頂きたいです。

 

※以下ネタバレ含む感想

 

地球を砕こうとするさみだれ・夕日と止める南雲・白道

アニマとアニムスの決着がつき、
ついにさみだれが地球を砕くと獣の騎士団に宣言します。

止めようとする南雲と白道、そしてそれと対峙する夕日。
他の騎士団はアニムスとの決戦で力を使い果たしたりしています。

遂に来たか!という展開ですね。
9巻で皆に「克つ」為に特訓していたというのはこれを想定して、です。

そして夕日の能力「バビロン」はこの対人戦を想定しての能力、
幻獣の騎士である南雲と白道もその能力に苦戦します。

バトル面も当然盛り上がるのですが、ここまで信頼関係があるからこその南雲の説得や力を使い果たした三日月の悔しそうな感じがまた熱くさせてくれます。

特に私は南雲さんの説得が好きですね。

「若者をたしなめるのも大人の仕事だ
 お前たちを止めたい、仕事がしたいのさ、無職だからな」

夕日がそれに対して返す「・・・ありがとうございます」
「・・・」部分に込められている感情が推察出来てぐっときます。

そして白道の最大出力をもかわした夕日が、遂にこう告げます。

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さみだれと夕日

夕日がさみだれを止める為の戦いが始まります。
さみだれの回想、想いを描きながらの戦いです。

ここのさみだれの回想が物語の最後らしい演出でたまりませんね。

今までの事柄の時にさみだれの想ってきたこと、そして未来(さき)へ行けないことへの悲しみ、痛いほどに伝わってきます。

それを受け止めるが如くさみだれの拳を受け止めた夕日が
アニマの方天戟を掴み、ノイが黒竜インビジブルへと変化。

夕日の幻獣の騎士へのクラスチェンジもラストらしい演出ですね。
騎士団が夕日とノイの名前を呼び、それに応える時に姿が変わっているのには
思わず高まりました。

またさみだれと夕日の戦いを見ながら、
アニマがさみだれの病気のことを騎士団に明かします。

さみだれの為に自分たちも何か出来ないかと思う騎士団を見て
アニマの言うこの言葉も大好きです。

「獣の騎士団・・・ ありがとう、あの子と出会ってくれて」

さみだれの力の前にクラスチェンジしても為す術のない夕日、
さみだれは地球を砕く為に空へ向かいます。

止める為に空へ飛ぶ夕日。

「言ってくれただろ!!
 ぼくは 君より高く
 飛べるって!!」

届かないもののその下には他の騎士団全員の掌握領域が。
それを得てついにさみだれより高く飛ぶ夕日。

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ここはもう是非あなたの目でご覧ください。
私は見返す度に涙腺が緩みます・・・。

夕日の熱い叫び、さみだれの悲しい叫び、
そしてそれを包む夕日の温かい手の差し出し。

ワンカット、1コマ毎にその熱さと想いが溢れてる、そんなシーンです。

ちなみに・・・
「ぼくは君より高く飛べる」と言うのは
1巻でさみだれが夕日に言っていたこと。

「ぼくがついてる」
さみだれの母が帰ってきた時にさみだれを迎えに行った夕日が、
そして過去に初めて出会った時にさみだれに夕日が、
言った言葉です。

回想、そしてこの言葉の使い方、
まさにさみだれの集大成のシーンだと思います。

エピローグ1 別れ

夕日に説得され砕くのを諦めたさみだれを迎える騎士団。
「おかえり」はまた涙腺を刺激しますね・・・。

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さみだれを迎える騎士団

そして訪れるアニマと獣の騎士団(従者についてた獣たち)との別れ。
彼らの関係、今までの事を思い出すと涙無しで見ることが出来ません。

夕日と三日月の決闘もまた彼ららしい別れでいいですね。
特に夕日とノイの別れは最初からずっと見てきた二人(一人と一匹)ですので、
非常に感慨深いものがあります。

またこの巻の最初で描かれる
アニマとアニムスの別れについてここで触れておきます。

アニムスが言うあと罪を償うのに500年かかる、次は全てを知る者になりたい
という台詞。

これで師匠とアニムスの繋がり、師匠の言葉の意味も分かります。
私が師匠推しなのはここでの伏線回収も含めてです。

最終巻を読んでからまた師匠の話を読むと、
その中に込められた想いがまた分かりより楽しめると思います。

エピローグ2 その後

これがさみだれの珍しいところで、
決戦から10年後の未来がエピローグとして描かれます。

これが最終話になってますね。
つまり丸々一話使っての未来の話のエピローグです。

ここの話はどれも納得のいく未来になっています。

それぞれ、彼ららしい時間の流れを感じて、
気持ちのいい終わりにしてくれます。

あえて具体的には触れませんので、
気になる方は是非漫画の方をお読みください。

全体通して

10巻の半分ぐらいがエピローグで構成されているのですが、
あえて感想でも具体的にはあまり触れませんでした。

これらはさみだれを通して読んだ上で
是非読んで頂きたい部分でもあるからです。

序盤はどうしてもイマイチかもと思うこともあるかも知れませんが、
6巻以降ぐらいから加速し、特にこの終わりは素晴らしいです。

最初の方を読んでも多少つまらないと思っても、
この終わりまでたどり着けば後悔することはありません。

惑星のさみだれ、自信を持ってオススメ出来る作品です。

 

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