シュメール星人 3巻の感想やレビュー
シュメール星人3巻の感想とレビューです。この巻で完結となります。
概要
異文化触れ合い大使として
相変わらず運の無い生活を送るシュメール星人。しかし不運なものの、以前に誤解を与えた人々の誤解も解ける。
そんな矢先、
アメリカ大統領がシュメール星人の受け入れを表明する・・・。
そんな訳でほぼずっと1話完結の話だったこの漫画も、
最後に少し続きのストーリーがあります。
2巻ぐらいから徐々に出来ていた面子や、1巻でも登場したちょい役も再登場。
中々に感動でき、それでいて相変わらずのシュールさはある
いい最終巻になっています。
今まで登場したキャラクターが出演
1巻で誤解を与えてしまった女子高生や小学生の親子など、
ちょい役だと思っていた面々が再登場したりします。
勿論準レギュラー的な存在の喫茶店のマスターと姉妹、
婦警さん2人組なども登場。
ちょい役だった人たちは顔出し程度ではありますが、
その誤解が報われるところに少し安堵感を感じます。
シュメール星人の持ち前の不運故に与えた誤解がほとんどでしたし。
またオチで結局自分自身はそれなりに不運になっているところが
またシュールでいいですね。
喫茶店の面々や婦警さん、そしてシュメール星人の家族は
最後のストーリー部分で登場します。
最後のストーリー部分が非常にいい(ネタバレあり)
アメリカ合衆国大統領によるシュメール星人受け入れの表明。
それを受けて家族と暮らす事を選ぶシュメール(総称の星人と区別するためにこう呼ぶ)。その後スキャンダル騒ぎだったり、
警察からの感謝状が送られたりと色々あるものの、今までの彼の行い(不運には見舞われていたものの、優しさから来る思いやりの行動)で
救われた人々に助けられ、何とか無事出国の日を迎えることに。そこでサプライズで家族が登場、
シュメールの子供が日本で暮らそうと提案。シュメールは日本に来た他のシュメール星人と
日本人の架け橋になる役もこなしながら、
シュメール星人の子供たちに日本語を教える職につく・・・。
と言った感じでハッピーエンドを迎えます。
シュメールがこれまで起こした行動はどれも思いやりの心から来るもの。
彼の不運さ故にいつも大体は報われない結末を迎えていたのが、
最後でようやく報われる感じですね。
それも彼の思いやりからの行動で救われた人々が
今度はシュメールを救うと言うのは有りがちですがいい話です。
1巻では特に彼の不幸なシュールさばかりだったので、
こういう心あたたまるエピソードがあるのは嬉しいですね。
勿論3巻でもいつものシュールなオチがつく話も多いので、
今までと同じ面白さも充分ありますし。
いい最終巻に仕上がっていると思います。
3巻まで読まないと伝わりにくい面白さも
3巻自体は非常に面白いのですが、この漫画の良さの一部分である、心あたたまる話は最後まで読まないとあまり味わえないのは難点ではありますね。
全3巻なので最後まで読んでと言いやすいのはいいですが、
1巻だけ読んでやめてしまう人も居そうですし。
勿論この漫画のメインであるシュールな面白さは最初からあるのですが、
それだけで無いことが伝わるのが若干遅いのが
悪いところとして挙げられるとは思います。
オススメしたい人
1巻2巻で報われないシュメールが3巻でようやく報われていくので、
是非最初の方でやめてしまった方にも読んで頂きたい巻ですね。
最後まで読むことで彼が最終的に報われる事がわかれば、
1巻2巻の不幸さもまた笑えるものになると思いますし。
実際私が初見の時は、
最後で報われたおかげでこの漫画に対する評価が一気に上がりました。
結末が分かるとシュールな不幸さを気兼ねなく笑う事が出来るでしょう。
総評
シュメール星人は3巻揃って面白いと言える作品でしょう。
3巻の結末はシュメール星人らしい雰囲気もありつつ、
ハッピーエンドになってくれますし。
徐々にその良さが分かる、スルメ的な漫画だと思います。
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2012年7月13日 | コメント/トラックバック(0) |
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