SLAM DUNK(スラムダンク)山王戦・決着 31巻の感想やレビュー

[著:がく(副管理人)]

スラムダンクレビューその16、湘北対山王戦の決着となります。
単行本における31巻(最終巻)の内容となります。

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あらすじ・概要

流川のパス・攻めを起点とした攻撃で
最後の追い上げを見せる湘北。

ディフェンスでは桜木も活躍し、
沢北に離された点差を再びつめる事に成功。

しかしルーズボールを取るために突っ込んだ桜木が背中を痛め、
赤木が河田にファールを貰ったところで倒れる。

倒れた桜木はこの数ヶ月のバスケ漬けの日々を思い出し、晴子に
「(バスケットが)大好きです 今度は嘘じゃないっす」と告げ・・・。

というわけで遂にスラムダンクも最終巻に突入です。
ついに長かった山王戦も決着の時を迎えます。

本当に劇的な展開の連続で息をつく暇なく、
最後まで読んでしまうような巻となっていますね。

特に試合時間が少なくなるのに比例するように少なくなる台詞、
最終的にはほぼ無音で繰り広げられる試合のラストシーン
私が読んだ漫画の中でも随一と言えるでしょう。

最終巻ですし、試合の結果も分かるので、
当然大きなネタバレが含まれる内容となります。
今更ではありますが一応ご注意を。

ダンコたる決意

赤木がフリースローを決め、5点差に追いつく湘北。
一方ベンチの方ではフラリと立ち上がった桜木が、
交代して出ると言い出します。

桜木再出場

交代を宣言する桜木でしたが、
当然引き止めるベンチの面々と安西先生。

安西先生は桜木の異常に気づきながら
代えなかった、代えたくなったと白状。
どんどん良くなる君のプレイを見ていたかったから、と。

しかし引き下がらない桜木、
オヤジ(安西先生)の栄光時代はいつなんだよ?と問い、
自分の栄光時代は今だ、と腹をくくります。

そこに流川が登場、「出るなら出ろ」との言葉を受け、再出場を決意。
出る間際に一言オヤジの言ってた「ダンコたる決意」というのが
ようやく出来たと言い放ちます。

この再出場シーンは最後の盛り上がりとして
最高(ベスト、最上級)の出来だと読む度に思わされます。
桜木の台詞一つ一つが全て名台詞と言っていい程。

案じる安西先生、決意を固める桜木、
それを悟る桜木軍団、桜木に出場を促す流川。
全ての登場人物も格好良く描かれています。

このシーンを境に毎回熱中してしまいますね
そういう、のめり込んでしまう魅力が最終巻には特に詰まっています。

ちなみに「ダンコ」がカタカナなのは桜木らしさですね。
山王をヤマオーと言ったりする、妙な言葉回しが最後まで出ています。

ダンコ勝つ

桜木の身を案じるチームの面々でしたが、
その並々ならぬ決意を感じたのか、それ以上は追求せず。

円陣を組み、「ダンコ勝つ!」と気合を入れ、
最後の1分で5点差を本気で覆しに行きます。

しかし桜木は出てきたはいいものの、ディフェンスでは背中の痛みもあり、
河田弟に押し切られポジションを確保されます。

ダメ押しのシュートが放たれようとしたその時、
ダンコ桜木」の言葉とともに
歯を食いしばったハエたたき(ブロック)を桜木がかまします。

そのボールを宮城が拾い、流川と速攻をかけようとするも
深津と河田が素早くディフェンスに戻ります。

ですが宮城がパスした相手はバテバテなのに走って攻めに来ていた三井。
松本が必死に止めに行くも、更にそこで三井はシュートのフェイクを入れ、
ファールをもらいながら3ポイントを放ちます。

これが入り、バスケットカウントで更にワンスロー。
5点差のこの状況で4点プレイをモノにします。

ここは正にダンコ勝つという意思が伝わってくるプレイですね。
特に三井のプレイ、ファールまでもらうのは凄まじいです。
最後まで諦めない男」と自負するだけのことはあります。

また、この状況でファールを冒してしまう松本の人間味溢れる感じ
個人的に好きなポイントだったりします。

彼は非常に上手いのに三井に翻弄されたりで
なんだか妙に他人に思えないのが好印象だったり。
忘れろとフォローする深津も流石キャプテン、山王側も最高に格好良いです。

決着

フリースローもしっかり決め、5点差を一気に1点差に縮める湘北。
残り50秒にして勝負がどう転ぶか本当にわからなくなります。

死守とブロックの応酬

ベンチや応援席から死んでも守りきれとの応援が入ります。
ベンチからの応援と言う事で、毎度のことながら
場面を盛り上げてくれる男の木暮くんからも実に熱い応援が。

彼が一人一人頑張れと念じ、最後の頑張れ赤木と念じた時、
赤木が遂に河田をブロックします

しかしこぼれ球を拾った桜木が背中の痛みでキープ出来ず、
奪った沢北がそのままダンクへ。

されど再び桜木、返せとの声とともに
沢北をブロックすることに成功します。

ボールを拾った流川は速攻、河田を抜いてダンクに行くも
今度は河田が後ろから流川をブロック

このブロックの応酬、お互いの勝ちに対する執念を表すようです。

特に赤木がついに河田を止め、
それを後押しするような応援をしていたのが木暮くんなのが
湘北らしい部分が見えるいいシーンだと思います。

お互いの執念

河田がブロックをするも、こぼれ球の近くに居たのは桜木。
倒れかかるようにボールを抑えるとそのまま目に入った流川にパス

流川はそれこそ執念のようにシュートを決め、
ついにここで逆転を迎えます

ちなみにここら辺からドンドン台詞がなくなっていきます。
この無音のラストシーンはスラムダンクを読んだ人なら
誰もが印象に残る部分でしょう

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台詞がほぼなくなるラストシーン。

山王の堂本監督は最後のタイムアウトを取りかけるも、
桜木が限界を迎え、安西先生が交代を指示したのを見て、
タイムアウトを取りやめ。

深津のゲームメイクに託した堂本監督
その深津は左手を握ったまま掲げ、攻めのサイン。
それに呼応して河田と沢北が動きます。

河田のスクリーンを活かした沢北がボールを貰い、
更にドリブルで流川を引き離してシュート。
残り10秒で再度の逆転に成功します。

ラストショット

沢北のシュートが決まった後、桜木がゴール向かってダッシュ。
赤木はボールを出そうとするも河田弟が立ちはだかりロングパスは阻止。

流川が自分が貰い、そのまま速攻、
シュートまで行くも戻った山王の面々がシュートを塞ぎます。

ここで流川の目に止まったのはフリーで佇む桜木
左手は添えるだけ」と呟きパスを待つ彼に流川がついにパス。

残り1秒、正にラストショットとなったそのシュートは
ブザーと共にゴールに収まり、点は湘北79山王78
王者山王に劇的な勝利を飾ります。

ラストシーンの感想

ブロックの応酬後のシーンは言葉通り、鳥肌モノってやつですね。
そんな言葉も安っぽいぐらい、本当に凄まじいシーンだと思います。

台詞はドンドンなくなり、堂本監督が深津のゲームメイクに託す部分の
ナレーションを最後に無音になる演出が特に。

音声なし、あるのはせいぜい「!」の表記ぐらいですが、
そこにある緊張感と動きが静止画から如実に伝わります

また、最後に流川と桜木のコンビプレーになるのがいいですね。
それもそれこそお互いが必要だったからパスした感じなのが。

ライバルが最後に和解して~などではなく、
それこそ「コイツに渡すしかねぇ!」って状況で
お互いにパスを出してそれぞれにシュートを決めているのが。

だからこそラストシーンの流川と桜木のハイタッチが映えるのだと思います。
この2人の関係性もスラムダンクの読みどころの一つでしたね。

名台詞・名シーン

最終巻は全部入れていいんじゃないかな?って気もしますが
中でもやっぱりピックアップしておきたいものを。

「オレは オレは今なんだよ」
(序盤、桜木が安西先生に対して栄光時代はいつだったかの問いの後)

桜木が怪我を、選手生命に関わるかも知れない怪我を押して
出場を決意するシーンですね。
後に言うダンコたる決意を固めるシーンでもあるでしょう。

自分の栄光時代が今だからこそ、怪我を押してでも
この場面は出なければならないという気迫が伝わります。
実際、桜木の力なくして最後の逆転はならなかったでしょう。

またその覚悟を悟るのが付き合いの長い桜木軍団なのもいいですね。

「左手は添えるだけ」
(ラスト数秒、流川からのパスを待つ桜木がつぶやく)

ラストショットの前の一言。
ここまで無音で来ていた中で唯一発せられた言葉です。

ゴール下のシュートを覚える時に教えられた言葉でもありますね。
合宿シュートの時にも大事だった言葉です。

この一言で脳裏に桜木の今までの特訓が浮かんだ人も多いのでは?
そういう意味でもこのシーンでこの言葉を選んだというのが凄いなと。
合宿時に桜木や安西先生が思い描いていたシーンでもありますし。

桜木と流川のハイタッチ
(桜木がラストショットを決めた後)

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これはやはり外せないなと
今までの2人の確執、山王戦でのお互いの不思議な関係、
そして最後のお互いへのパス。

それらがあってこそ、このシーンだからこそ、
これだけ印象に残るんでしょうね。

総評

長かった山王戦のラストにふさわしい結末でした。
最初にこの巻を、スラムダンクを読み終えた時は
放心状態に近い感じになったのを覚えています。

未だに読む度に近い感覚を味わいますし、
名作といわれる所以が最後の部分だけでも良く分かる漫画です。

ちなみに31巻には山王戦後のエピローグが少しだけあるのですが、
その内容に関してはあえて触れませんでした。

あのエピローグも含めての素晴らしい最終巻ではありますが、
やはり物語を通して読んだ上での物だと思うので。

気になる方は是非本編を読んでみて下さい。

スラムダンクに関しては読んで後悔することはないと断言出来るレベルです。
世代が異なる方にも是非読んで貰いたい作品ですね。

 

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