SLAM DUNK(スラムダンク)山王戦・最後の追い上げ 30巻の感想やレビュー

[著:がく(副管理人)]

スラムダンクレビューその15、
湘北対山王戦における、試合の最終局面の部分です。
単行本における30巻の内容となります。

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あらすじ・概要

山王のエース、沢北の圧倒的なスキルによって
再び点差を付けられた湘北。

最初は為す術も無くやられる流川だったが、
なんとパスを出すと言う事で、
自身の攻めを得点に再び繋げ出すことに成功。

桜木のミスでせっかくの流川の攻めの目を逃したりするも、
ディフェンスで挽回した桜木。

再び湘北の反撃が始まろうとしていた・・・。

と言うわけで山王戦もついに最終局面へと突入。
沢北によって開けられた差は大きいものの、
流川が上手く状況を打開した事により、反撃ムードが漂っています。

彼が今までとはまたちょっと違った形で
オフェンスの鬼になり
、チームを引っ張る様は見ものですね。

また、物語としても最終局面であるためか、
回想シーンが多く挟まれているのも特徴です。

赤木の回想・桜木の回想がちょくちょく挟まれて、
より物語を盛り上げてくれます。
桜木に起こるアクシデントも最終局面ならではといった感じでしょう。

尚、今回の内容は30巻のみです。

流川の反撃

流川の攻めの目を潰してしまった桜木は
ディフェンスで沢北からファールをもらう事で挽回
何とか借りを返す事に成功します。

桜木の頭にまでパスがあると理解した流川は、
沢北も自分のパスを警戒してると確信、
それを武器に攻めだし、反撃を開始します。

パスを布石とした攻め

パスを覚えたと言うことは回りが見えているということ
攻めるにしても上手く味方を見た攻めを流川は繰り広げます。

まずは切り込んでからの三井へのパス。
攻めると見せかけてパスを通す形ですね。

三井はそのままボールを弾いて赤木へパスし、得点。
この時三井は「自分はもう腕が上がらない」と発言します。

次は速攻のチャンスを得た流川はそのままシュートへ。
しかし塞がれていると見るや振り返って三井にパス。

松本(三井のマーク)はさっきの三井の言葉を真に受けますが、
当然嘘の発言で、三井はスリーを決め10点差まで追い上げます。

更に次の攻めでは今度は自分で切り込み、
河田のブロックを交わす沢北がやっていた放り投げシュートまで決め、
点差を8点にまでしてしまいます。

流川が一人で攻めるのではなく、攻めの起点となっているのが
今までとは違う点で面白いところですね。

オフェンスの鬼という点では同じなんですが、
彼もまた試合の中で成長しているのが良く分かるところです。

あと、三井のしれっとした嘘も地味に好きなところです。
真に受ける松本も含めて。

ディフェンスでは桜木が活躍

オフェンスでは上手く攻めが出来るようになった流川も
ディフェンスでは沢北を止める事は出来ず。

しかし沢北は先ほどのオフェンスチャージングがあってから、
桜木の動きが気になって上手く攻めきれません。

桜木の位置に驚いた隙に流川にボールを奪われたり、
桜木が気になって中まで切れ込めず、得意のシュートを落としたり。

これらでディフェンスが上手く行っていたので、
上記の攻めで順調に点を取り返す事に成功していたのです。

また、何度も抜かれる流川を見て、桜木は赤木に作戦を提案。
沢北は負けたことがない為、絶対にパスはしないと確信し、
自分と赤木でブロックすることに

これが功を奏し、桜木をかわしたシュートを赤木がブロックに成功
8点差のままオフェンスに回る機会を作ります。

明確に桜木が活躍したのは最後のブロックの部分ですが、
沢北の頭の中では1対2の構図になっていると言うのが面白いですね。
桜木の独自の動きが沢北に取っては脅威なのでしょう。

桜木のファインプレイと背中の怪我

ブロックに成功した桜木は赤木にまだ行けるかと問います。
ここで少し赤木の回想が挟まりますね。

赤木は過去に同じ台詞を自分が言ったこと
その時はチームメイトは諦めていて逆転はならなかったことを思い出し、
フッと笑い「ああ、まだ行けるぞ」と言います。

桜木のファインプレイと会場の声援

しかし、行けるという空気の時に仕事をするのが山王キャプテンの深津
宮城のドリブルに上手く手を出し、ボールをこぼれさせます。
宮城に触れているため、コートの外に出れば相手ボール。

相手ボールになると時間と点差がのしかかる、そんな状況。
三井が必死に追いますが、そこを抜き去って桜木がジャンプ
ボールを救い出してコート脇のテーブルに突っ込みます。

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躊躇せずに突っ込む桜木。

ボールは生きますが、かなり派手に突っ込んだ為、流石に安否が問われる桜木。
しかし流川の一言に反応して即復活。

そんな時に山王一色だった会場から湘北応援の声がかかり出します
土壇場での粘りに動かされた観客が居たのでしょう。
桜木のプレイと共に、会場含め湘北の追い上げムードに更に火が着く形ですね。

背中の怪我

桜木は会場の声援に喜ぶも、背中に痛みを感じます
赤木のシュートが落ちた際にリバウンドを取ろうとするも、
痛みで弾くことしか出来ず。

背中の異常に気づいた流川はあえて桜木を煽るようなことを言います
集中力が足りない、あの時の方がマシだった、
交代しないら必死でついてこい
、と。

あの時と言うのは22巻で合宿前に桜木が流川に勝負を申し込んだ時ですね。
ここの回想がここで描かれます。
為す術も無く負けた桜木でしたが、この時流川は本気を出していたのです。

桜木を煽りながらも交代しないならついてこい、と言い放つ、
つまり交代するなと言うのが流川というのも面白いところです。
桜木の今のチームにおける重要さも実感出来る部分ですね。

そして桜木に大口を叩くだけあり、流川はこの後3Pを見事に決め、
桜木が繋いだチャンスをしっかりとモノにします。

これで点差は5点となり、遂に山王側がタイムアウトを取ることに。

赤木の回想

タイムアウトになった際に宮城達もまだ全く諦めてないことを
感じた赤木は、つい昔のことを思い出します

それはまだ1年の頃、自分の同級生が全国制覇だなんてあり得ない、
と練習をサボっていたところに遭遇、赤木とバスケをやるのは
息苦しいといっていたことです。

その頃はまだ木暮ぐらいしか一緒に全国を目指せる仲間も居なかった赤木が
今全国を舞台に王者山王に追い上げを見せながら、
勝負を諦めないチームメイトに支えられている。

そんな思いからか涙を流してしまう赤木
チームメイトからは泣くなと罵声を浴びせられますが、
木暮のフォローがまた良い感じです、詳しくは後述で。

ここの赤木の涙はいいですね、正に男泣きと言ったところ。
先ほどの桜木の「まだ追いつけるよな」の発言もあり、
土壇場で自分以外も誰ひとり諦めてないことが何よりも嬉しかったのでしょう。

選手生命

同様にタイムアウト中、背中が痛いことを彩子さんに告げる桜木。
選手生命にかかわるわよ」と言われ、流石に同様を隠せない桜木だったが、
皆には何とも無いといい、試合に復帰。

残り2分で点差は5点、山王ボールからスタート。
本当の最終局面が始まります。

王者山王と赤木の意地

開幕からいきなり深津のポストプレイを起点とし、
河田のダンクで点差を7点に戻してみせる山王。

更にここにきて再びゾーンプレスでプレッシャーをかけます。
最終ラウンドまで打ち合いを挑むのが彼らの最も得意なスタイル」とは
山王の堂本監督の言です。

深津と沢北のダブルチームに再び苦戦する宮城ですが、
何とか低いドリブルでボールを運ぶことを成功。

しかし流石の山王、一歩も引かないディフェンスで
シュートをさせてくれません。

こういう時に頼れるのは赤木しかおらず、ボールが託されます。
河田に対してここでは遂に一歩も引かず、シュートを撃ちます。

シュートは落ちるものの笛はなり、ファールはもらうことに成功、
とその時桜木が落ちたボールをそのままダンク。

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桜木の限界

ファールの後でノーカウントになったものの、
赤木が河田に立ち向かった事と、ファインプレイのダンクに勢いづく湘北。

しかし桜木はダンクのあとフラフラとし、倒れます。
背中を痛めていた事が彩子さんの口から告げられ・・・。

桜木は選手生命にかかわるとの事から、
これでバスケットが終わりかと思い、今までのことを回想します。

そしてこの巻の最後にあの台詞を放ちます。
これは次の名台詞にて。

名台詞・名シーン

ここぐらいになってくると、
もう全部名台詞・名シーンでいいんじゃないかという気分になってきますが、
個人的にお気に入りのものをピックアップする形で記載します。

ちなみに流川の反撃の場面を入れてないのは、どれも甲乙つけがたいからで、
一箇所抜き出せないからです。

「必死でついてこい 交代しねーならよ」
(中盤、桜木の背中の痛みに気づいた流川が煽るように桜木に)

これまで、桜木側から流川にアレコレ言うことは多かったですが、
流川から桜木に明確な言が出てきた珍しい一コマ。

桜木の存在を流川が認めたとも取れる発言ですね。
煽りっぽい感じはある意味彼らのコミュニケーションだと思いますし。

これらの台詞が積み重なった上で31巻へ繋がると考えると
感慨深いものがあります。

「ずっとこんな仲間が欲しかったもんな・・・」
(タイムアウト中、赤木の涙を見た木暮が心の中でつぶやく)

今回の名言メーカー木暮くんの一言。
味方の頼もしさに一瞬心が緩んだのか、赤木・・・
に続く台詞ですね。

赤木自身なんで涙が流れたかわかってないような感情を
ずっと一緒に頑張ってきた木暮だからこそ汲んだ台詞という印象です。

この後の安西先生の台詞にも繋がりますが、
彼ら2人が支えてきた土台に、桜木・流川・宮城・三井が加わり、
今の湘北が出来上がったというのを再確認させてくれます。

安西先生の台詞も紹介したいですが、
長いですのでここでは残念ながら割愛します。

「大好きです 今度は嘘じゃないっす」
(30巻ラスト、回想を挟んだ後桜木が晴子に向かって)

これは外せないでしょうと言う事で。
正確には痛みで倒れた桜木が、今までの積み重ねを回想し、
バスケとの最初の接点である晴子の台詞を思い出していう言葉ですね。

晴子が最初に桜木に声をかけた台詞、
バスケットは好きですか?」に対する返答というわけです。

晴子への告白とも取れるような台詞になっており、
桜木が地道に積み上げ、そして本当にバスケットを好きになったと言うことを
最後の最後で再確認出来るような場面でしょう。

この台詞から繋がる31巻、最後の盛り上がりは必見ですね。

総評

とにかく試合展開の盛り上がりが半端ないです。
流川を起点にチームメイトそれぞれが最後の力を振り絞る様が
描かれていますし。

今更ですが、この盛り上がりをしっかりと描写する
井上先生の画力にも相変わらず驚嘆しますね。
改めて見てもとても週刊誌に載ってたというのが信じられない描き込みです。

31巻はついに最後の巻、長かった山王戦もついに決着が付きます。
長いレビューになりましたが、最後までお付き合い頂けると幸いです。

 

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