SLAM DUNK(スラムダンク)山王戦・エース対決 29巻の感想やレビュー

[著:がく(副管理人)]

スラムダンクレビューその14、
湘北対山王戦後半におけるエース対決、流川対沢北の部分です。
単行本における29巻の内容となります。

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あらすじ・概要

後半一気に離された湘北だったが、
桜木のオフェンスリバウンドを機に追い上げる湘北。

流れは完全に湘北ペースで、20点以上離されていた点差を
ついに一桁にまで縮めることに成功。

しかし山王にはまだエース沢北の存在があった。
流川のダンクで火が着いた男は、
日本一のチームのエースに恥じない動きを見せ始める。

流川も何とか対抗しようとするが・・・。

というわけで今度は流川対沢北のエース対決がメインとなります。
今までその力の片鱗を見せつつも本領発揮には至っていなかった
沢北のバスケットセンスとアビリティがついに発揮されます。

今まで驚異的な力でチームを勝利に導いてきたあの流川が、
まさかの手も足も出せない状態に。
しかし流川もそのまま終わる男ではなく・・・。

このエース対決もまた熱い展開が多いです。
沢北の過去を交えながら語られたりしますし。

尚、今回の内容は29巻のみの内容となります。

沢北、始動

河田へのアリウープのパスを叩き落とした桜木。
その驚異的な身体能力に河田も下を巻くほど。

その力はディフェンスでも発揮され、速攻に持ち込む桜木。
桜木の庶民シュートは落ちますが、
後ろから来ていた流川がダンクを決め遂に点差は一桁に。

ベンチは大盛り上がりを見せますが、
そのダンクに火を付けられたのが山王のエース、沢北。
この男がついに始動します。

驚異的なバスケットセンスとアビリティ

完全に追い上げムードの湘北は、更に山王からボールを奪い、
流川がワンマン速攻に持ち込みます。
しかしここで沢北が取った行動はチームメイトに戻らなくていいとの合図

一人流川を追いかけた沢北はダンクに行こうとする流川を
ボールだけ上手いこと掴んでブロック。

そのままボールを取った沢北は一瞬で
宮城・三井・赤木を抜き去りシュートへ持ち込みます。

更に桜木がブロックにかかるものの、
高く放り投げるシュートでブロックをかわし、
そのシュートをしっかり決めます。

山王にしてみれば得点も止まっている時間帯で、かなり苦しい場面。
ここでまさに全員抜きをやってのけるのが
流石の山王のエースといったところですね。

実際会場の盛り上がりがこれまでの山王の苦しさを物語っています。
そしてこの場面で一番期待されていたことを
しっかりとやれる
のが沢北の恐ろしさです。

エースの差

湘北も負けじと流川に勝負を託しますが、
沢北のスキルはディフェンスでも圧倒的

流川を追い込んでパスを出させ、カット。
速攻に持ち込んだ沢北は再び桜木を放り投げシュートでかわし得点。

さらに次のオフェンスでも流川からボールを奪い、
誰も追いつけない速さで速攻、ダンクを決めます。

残り時間はどんどん無くなる一方で再び開く点差に
湘北は再び窮地に立たされます。

圧倒的な1on1スキル

沢北の1on1の上手さはその環境が大きく関わっていました。
と言うのも、彼の父親が大のバスケ好きで。

幼少の頃から父親との1on1

沢北は幼少の頃から父親にバスケットボールを与えられ育ちました。
4歳の頃にはもう子供用のゴールでは満足しないまでに成長。

父親はそれを機に、庭にバスケットコートがある家を建てます。
そして幼少の頃から沢北は父親との1on1に明け暮れたのです。

その挑戦はある意味沢北の人生を決定づけます。
山王に入り、アメリカ遠征を経験した彼が
アメリカへの留学を決めたのも、挑戦が彼の人生だからです。

並の選手じゃ既に相手にならない沢北にとって、
チャレンジをするためにはアメリカに渡るぐらいしかなかったのでしょう。
彼にとってこれが日本での最後の大会になるのもそういう理由です。

この回想・沢北の挑戦の部分は、沢北の圧倒的なスキルを
裏付けるもの
として、効果を発揮していますね。

あの流川がコテンパンにされるほどの実力を持つに至ったのは何故か、
それが明確に示されているのも、スラムダンクらしいところです。

流川対沢北の勝敗

上記のような沢北の過去が語られるのと平行して、
試合の方も沢北の猛攻が続きます。

流川の攻めは全て捌いてしまい、
沢北の攻めは3人がかりでブロックに行っても止められず・・・。

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3人がかりのブロックを空中でかわす沢北。

入る見込みのないシュートを打たされる時点で、
1on1としての勝敗はもう沢北に軍配が上がっていますね。

これだけ沢北が本気を出した、というのも流川が相手だからでしょう。

今までは試合では相手になる選手がおらず、退屈だった沢北にとって
自分に近いレベル、近い匂いを感じ取った流川だからこそ全力を出した、
そう考えられます。

不敵な流川

沢北に圧倒されながら、流川の脳裏に浮かんだのは
全国大会前の仙道との1on1でした。

仙道が唯一勝てなかった男が沢北であったことを
知った流川は不敵に笑い、自分もアメリカに行くことを決意。
今日ここでお前を倒して行く」と言ってのけます。

仙道に言われたこと

次のオフェンスでは流川は仙道に言われたことを思い出します。
試合の時も1対1の時もプレイが同じであること、
その才能を活かしきれてないこと・・・。

ドリブルをしながらチラチラと赤木を見る流川、
そしてカットインからシュートに行くと見せかけ
流川が取った行動は赤木へのパスでした。

赤木はファールをもらいながらシュートを決め、
20点に近かった点差を縮めることに成功します。

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流川のパスを起点とした得点に思わずガッツポーズを取る安西先生。

あの流川がパスをする、というのは誰もが驚くことですね。
この選択肢には私も最初非常に驚いた記憶があります。

更に山王のシュートが落ちたのをきっかけに
もう一度の攻めの中で再び流川はパスを出し、
彼を起点とした行動で湘北は点を取り返します。

桜木の失態

桜木は流川がパスを出したことに驚きつつも、
それなら自分もパスをもらおうとします。

しかし流川にとってパスは布石。
沢北の頭にパスがあると思わせれば、次は抜ける
今度は切り込んでいきます。

しかしそこに居たのは桜木で、流川と衝突して
チャンスを無駄にしてしまいます。

パスをもらおうとしていた桜木。
そしてそれを咎めない流川。

桜木は怒りを抑えて(詳しくは後述)、
その失態を取り返すべくディフェンスに。

沢北が流川を抜いたところに立ちはだかり、
オフェンスチャージングをもらうことに成功します。

といったところで29巻は終了。
ここの桜木の失態と怒りを我慢した部分については
名シーンにて触れていきます。

名台詞・名シーン

不思議な感情を抑えきれずに 流川は笑った
(29巻中盤、沢北に圧倒され、20点近い差が開いた時に流川が)

沢北の1on1で手も足も出せない流川。
ついに20点に近い差がひらくまでやられるものの、
沢北が日本一の選手だと認識した流川が取った行動がこれです。

沢北が挑戦するものに出会った時笑ったように、
流川も挑戦するべき相手が今目の前に居ることを認識して笑ったのです。

この後、ついに状況を打開する為のパスを出しますし、
彼の中で何かが吹っ切れたシーンでもありますね。

バスケット選手になっちまったのさ・・・
(29巻終盤、流川への怒りを我慢した桜木を見て水戸が)

桜木は自分がミスを犯し、決定的なチャンスを潰したことを自覚します。
その相手が流川であったこと、流川の「てめーのミスは計算済みだ」の
一言で普段ならキレるところまで怒りを覚えます。

しかしそれを自分で自分をつねることで我慢する桜木。
合宿の時を思い出し、桜木の行動を理解した晴子や桜木軍団は
彼が大人になった、いやバスケット選手になった、という場面です。

桜木の流川との確執、桜木が自分のミスを受け入れたこと、
そして怒りを我慢するほどバスケットにのめり込んでいること・・・。
それらの様々な部分が感じられる名シーンだと思います。

一番桜木のことを理解している水戸の口から
バスケット選手になった」と言葉出るのも感慨深いものがありますね。

総評

ある意味沢北回である今巻。
巻き返しの本番は次巻に持ち越しですね。

流川がついにパスをする時のインパクトは結構なものがありました。
それに至る経緯に仙道との回想があったのも良かったです。
あの仙道が言ってたことだからこそ、説得力がありますし。

さて、スラムダンクも残すところ2巻。
流川と桜木を起点に再度の反撃に出る湘北が次からまた見れます。
最後に向けて桜木にまた一波乱起こるのも次ですね。

いよいよクライマックス、という感じになっていきます。

 

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