SLAM DUNK(スラムダンク)山王戦試合前 25巻の感想やレビュー

[著:がく(副管理人)]

スラムダンクレビューその10、湘北対山王戦の試合前の一幕です。
単行本における25巻の内容となります。

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あらすじ・概要

豊玉を破り、とうとう現実のものとなった王者山王への湘北の挑戦。
山王工業高校はインターハイ連覇を続ける、
まさに王者の名に相応しいバスケットの伝統校であった。

安西先生は選手達が戦う前から不安にならないか危惧しながらも、
選手達を信じ、去年の山王のビデオを見せる。

そこに映っていた山王の次元の違う強さに選手達は圧倒される。
更に去年からのスタメンが3人残っている事に衝撃を受ける。
初心者で相手の強さを感じられない桜木以外は・・・。


と言うわけで山王戦が始まります。
山王戦はスラムダンク最後の試合であり、試合前含めると
実に7巻に渡って描かれています。

内容も非常に濃密、まさにドラマの連続なので
今回は区切って更に細かく書いて行きたいと思っています。

今回の内容は25巻の山王戦前の一幕ですね。
正確には24巻の最後の1話から25巻の最後の2話以外です。

試合前から濃密な描写、感じ取れる緊張感があります。
それだけスラムダンクの中でも更に、山王戦は読み応えがありますね。
私のように山王戦だけは目に焼き付くレベルで読み返した方も多いのでは?

試合前日

まずは試合前日からですね。
湘北サイドだけではなく、山王サイドの試合前日の様子も描かれます。

王者としての山王、挑戦者となる事から始まる湘北、
この対比としても中々面白いシーンだと思います。

山王のビデオ

まず湘北は山王戦のビデオを見ることになります。
これは安西先生も悩んでいた事で、24巻ラストに大学の同期でもあった
豊玉前監督の北野さん(豊玉戦レビュー参照)にも相談したりしてますね。

何故悩んでいたか、それはその圧倒的な強さに試合前から飲まれないか
それが心配だったからです。
王者山王にはそれほど次元の違う実力がありました。

事実、湘北の面々はビデオを見て絶句します。
その強さと、去年から残ったスタメンが3人居ることに。

安西先生も「勝つためには断固たる決意が必要」
珍しく試合前から強い言葉をかけます。


選手達の強さに対する驚嘆ぶり、安西先生の勝つために必要な意思の台詞、
それらが山王の強さを読者に既に感じさせてくれます。

特に安西先生の台詞の重さが印象に残りますね。
これは後に名シーンで触れたいと思います。

試合前の夜 湘北と山王

ビデオを見た後の事に関しては試合の朝の桜木の回想という形で描かれます。

流川に豊玉の南が肘を当てた事を謝り、塗り薬を持ってきます。
更に山王の沢北が日本一のプレイヤーであることも告げます。

宮城はPGとして自分がマッチアップする相手の数々に
愚痴を言うも彩ちゃん(マネージャー)に叱咤激励を受けます。

また赤木・三井・木暮の3人が話しているところにも遭遇します。
話してる内容は赤木の全国制覇の夢の相手は必ず王者山王であったこと、
3年でここに残っているのは入部した時全国制覇を信じた3人であること・・・。

これらのシーンも試合前の緊張感を盛り上げてくれていいですね。
更に桜木視点から描かれ、最終的に桜木も全国制覇を信じている、
という明確な目的意識が彼の中に芽生えている事を感じさせる一幕です。


また場面は変わり、山王サイドの試合前の風景も描写されています。
こちらは山王OBを仮想湘北と見立てた練習試合を行った後の
湘北のビデオを見ながらの一幕ですね。

湘北はパッと出の、山王から見たら弱小みたいなチームですが、
そこに慢心する事無く、冷静に相手を分析し、確実に勝てる方法を模索。

ここから既に王者の貫禄を感じますね。
センター河田とエース沢北のちょっとお茶目なやり取りも好きですがw

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河田と沢北のやり取り。山王側もいいキャラが揃ってます。

スタートライン

山王戦は別次元、と言うのは様々な意味を含んでいます。
それは山王の実力だけでなく、その試合の空気感も別次元ということです。

それを乗り越え湘北はスタートラインに立てるのか
それだけでもかなり読み応えがありますね。

ちなみにこのスタートラインに立てるか、という台詞を言うのは海南の牧です。
湘北の前の試合が海南の試合でしたし。
去年既に山王に挑んだ彼が言う台詞、と言うのがまた重みがあります。

試合前

前の試合のインターバルでの練習から既に、コートの雰囲気は山王のもの。
その空気に飲まれ、湘北は戦う前から萎縮してしまいます。

しかしまずは桜木が練習の最後にフリースローラインから飛んで、
ダンクをかまそうとするジャブをお見舞い。
ちなみにダンク自体は失敗に終わりますが。

更に試合前には安西先生が選手達それぞれを励ます言葉をかけます。
宮城にはPGのマッチアップではこちらに分があること、
三井には山王と云えど、三井を怖がってディフェンスを変えてつけていること。

桜木にも声をかけますが、こちらは元々怖じてなかった模様。
そして赤木は安西先生に言われるまでもなく、
試合前の恐怖を受け止め、それを乗り越える事で理想の精神状態に。

安西先生のおかげもあり、スタメンの5人は万全の姿勢で試合に挑めます。
これでようやくスタートラインに立ったというわけです。

ワルモノ見参

試合直前、コートに姿を表した湘北の面々の顔は覇気に満ち溢れています。

会場はほぼ全てが山王の応援、つまり自分たちがワルモノだと気づき、
ワルモノ見参!!と堂々たる面持ちで現れる彼ら。
問題児軍団にはまさにハマリ役ですね。

更に試合前の練習で桜木が相手側にダンクをかまし、挨拶代わりだ、との一言。
河田に言われ沢北が逆に湘北側にダンクをしにくるも、
流川と赤木がボールを投げて阻止。

やることから既に悪役がハマっています。


試合直前に来て、彼らのこの余裕とも取れる宣戦布告が頼もしいですね。
問題児軍団の彼らならではの行動ですし。

名台詞・名シーン

「断固たる決意が必要なんだ!」
(25巻前半、ビデオを見ながら安西先生が選手に向かって)

これはやはり大事な台詞でしょう。
山王戦では最後の最後に再び出てくる台詞ですし。

この台詞の重みはその前の安西先生の台詞からの繋がりからも来ています。
山王の技術的だけでなく、全国を制覇したという経験から来る強さ、
観客までもが敵となる空気。

それらがあるから「断固たる決意が必要」、ということなのでしょう。
安西先生の指導者としての一面という意味でも好きな台詞とシーンです。


「今まで残ったのはあの時本気で全国制覇を信じた奴だけだぜ」
(25巻前半、ビデオを見た後3年の3人で話していた際に木暮が)

スラムダンクの中でも屈指の名言メーカーだと私が思っている、
木暮の台詞ですね。

本気で全国制覇を信じ、バスケ部を支えてきた木暮。
決して実力では大したことはないにせよ、彼の様な人が支えてくれたおかげで、
今の湘北は成り立っているのでしょう。

赤木でも三井でもなく、その木暮が言う事で、
彼らがついにたどり着いた山王戦という重さを実感させられる気がします。


「アイサツがわりだ」
(桜木が練習中に山王側のゴールにダンクして一言)

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試合前は名言の宝庫で、どれを持ってきたものか迷いましたが、
やはりここは主人公でもあり、頼もしい存在となった桜木の一言で。

この後の他の4人の行動と合わせて、彼らが集中し、気迫を見せながらも
実にリラックスした状態で試合に臨めてることが伺えます。

また、この挨拶に対し河田がカチンとしてるとこもいいですね。
河田は山王側でも特に、プレイも性格も好きなキャラなので、
こういう人間味溢れるところについつい目が行きます。

総評

試合がまだ始まってもいないのに、どんだけ書いてんだ・・・、
と我ながら思いますが、それだけ山王戦は思い入れが強いです。
スラムダンクを読んだことがある方なら、多くの人がそうであるように。

読み返す時も、この試合前の一幕から見どころ満載で、
山王戦が読みたい時はだいたいこの25巻から読み始めます。

そしてここから繰り広げられる試合もまた素晴らしいです。
マンガではなく「試合」から目が離せない、そんな感覚に陥ってしまいます。
それぐらい作品に熱中出来る仕上がりです。

また、挿入した「アイサツがわりだ」の画像からも分かるように、
山王戦は特に絵の気合の入り方が凄いですね。
その線の太さもそうですが、何より表情が秀逸だと思っています。

そういった点でもこの山王戦は素晴らしい出来ですね。

⇒続き「山王戦・前半戦 26巻の感想やレビュー」はこちら

 

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