週刊石川雅之の感想やレビュー

[著:がく(副管理人)]

週刊石川雅之の感想やレビューです。
タイトル通り、石川雅之氏の短編マンガを集めたもので
シュールな笑いを誘う作品が多めの短編集となっています。

shuukannisikawa1

概要

もやしもんの作者でもある、石川雅之氏の短編が11編収録されています。

心がほんのり温まるような作品がいくつかありますが、
基本的にシュールなギャグ系の作品と言えるでしょう。

人間の会話がメインとなるような話ばかりで、
石川氏の人物を描く上手さが味わえます

私は作者買いしたクチですが、
やはりもやしもんが好きであれば楽しめるかと思います。

もやしもんにもあるような、会話や展開の妙なノリの良さ
クスリとするような笑いが随所にありますし、私はかなり好きな作品です。

話の落とし方が秀逸

やはりこれが一番ですね。
しっかり話として落ちてくれるので、
短編集として一つ一つの話で楽しめる部分です。

シュールな雰囲気ながらも
この落とし所では明確にクスリと笑わせてくれるので、
普通のギャグ漫画系が好きな人も楽しめると思います。

私はシュールな絵面、雰囲気、会話なんかは大好物なので、
それでかつ綺麗に落とすこの短編集はかなり好みです。

以下具体的な話の感想を一つ書きますが、オチ部分まで扱います。
短編集という形式上、一つの話の最後まで触れているので、
ネタバレが気になる方はご注意を。

彼女の告白

この短編集の一番最初の話ですが、
まさに石川氏らしい会話・ノリが出て来て笑えます。

以下概要。

田舎の親のところに息子が帰ってくるはずが、
何故か女になった息子が帰省、男と結婚すると言い出します。

父親は当然反対するも、落ち着いた後、今度は両親側が告白。
実は父親も女(おなべ)で女性同士で結婚(内縁関係)になったのだと。

その事実に狼狽える息子(女性)。
それは当然で、そんな告白を受けた後に本当の息子がそこに帰省、
女性は実は自分の彼女でドッキリをしていたと。

衝撃の事実を告白してしまった両親は
その彼女と共に妙な空気に陥るのでした。

この話だと、2回衝撃の告白が出てきて、
息子の方は嘘なのに両親の告白が真実と言うが驚き。

最後のどんでん返しでホンモノの息子が帰宅、
「どんな話してたの?」で綺麗に落としてくれる形になっています。

shuukannisikawa2
息子の問いからの、最後のコマに流れる空気感が秀逸です。

終始物語中に流れるシュールな空気感
短編集の最初からこのマンガがどんなマンガなのかを伝えてくれます。

妙な話の展開、テンポの良さも短編集ならではで、
私が短編集というジャンルの楽しさを知ったキッカケの話でもありますね。

心が温まる話も

そんなシュールな話が多めの短編集ですが、
ちょっと心が温まるような話もいくつかあります。

仕事や今の生活に疲れたOLが、 自宅のマンションの前で
出店のような形でやっていた花屋の女性に出会う話なんかがそうですね。

疲れた原因となる生活を描いたあとに、
偶然花屋さんに出会い少し日常に救いを見い出す感じが特に。

OLと花屋さんの2人の会話などに、石川氏らしい台詞や間、空気感があり、
最後のホッとする感じをより良い物にしてくれます。

また、にわとりとひよこがフランスを夢見て家出(?)する話は、
シュールな空気が流れつつもほんのりほんわかして好きな話です。

妙なタッチで描かれたにわとりとひよこも可愛らしく、
それでいて普通に会話するその様は完全にシュールそのもの。

ですが、他の動物達と出会いながら命を狙われたりもしつつ
帰る家がある事に気づいた時に飼い主に出会って、
結局連れられて帰っていく様になんだか不思議な温かさを感じました

shuukannisikawa3
なんだか妙な温かさを感じる、これまた好きな話。

ちなみにこの話で出てくる飼い主の高校生(中学生?)、
名前は葉月と言って、もやしもんにも同名の女子大学生が出てきます。

一切そんな記述はありませんが、葉月の過去とも捉えられるかも知れません。
同じ作者だからこその遊び心、プチファンサービスだと私は思ってます。

総評

紹介した話以外にも

  • 存在感のない男達がそれを活かして銀行から金を奪おうとする話
  • 殺し屋だった男が中年になってからを描いた話
  • 父親の隠し持っていたマスクに家族がそれぞれの疑惑を抱く話
  • 大凧を持って来いと言われたのに大蛸を持っていった村の話

などなど、全体的にシュールな短編が楽しめます。
それに加えていくつかの心温まえる話が混じっている感じですね。

このお互いのバランス感も秀逸で、
短編集ながら全体通して読んだ時に
飽きずに気持ちよく読み進められるようになっています

もやしもんが好きという方であれば
作者が同じなのもあって似た空気感もありますし、
かなり楽しめるものになっているかと。

短編集なので手に取りやすいですし、
作者的にも有名ドコロなので、
短編集というジャンルの入りとしてもオススメの作品です。

 

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コメント

  1. こんにちは

    こんな短編集があったなんて知りませんでした。
    今度読んでみたいと思います。
    良い情報をありがとうございます(^^)

    • がく より:

      無様な愚か者さん、コメントありがとうございます~。

      短編集なんかはそれこそ人づてに聞いたりしないと、
      中々情報を得る機会がなかったりしますねー。

      逆に私も無様な愚か者さまで扱われているマンガなど、参考にさせて頂きますー。


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